ジキルとハイド

「ジキルとハイド」という言葉をご存知でしょうか?

語源は、イギリスの小説家スティーブンソン著書の「ジキル博士とハイド氏」という小説を

原作としたミュージカル。それが「ジキルとハイド」です。

一般的にジキルとハイドという言葉は、解離性同一性障害。いわゆる多重人格に対して

使われます。



小説では、ジキル博士の研究である

「人間には必ず善と悪があって、それらは相反して存在する」

つまり

「悪という基準に対して、善がある」

と言うわけで、当然逆もしかりです。

例えば善人の場合は、

「自我によって悪を抑制しコントロールしてるから善人である」

と言える訳です。

善と悪は二次元要素として存在し、どちらかを選択するかは自我の役割です。

そして自我は強力に自己を支配するが、その自我を完全にコントロールすることが出来て、

善と悪を相対的ではなく、絶対的にそれぞれを独立させることが出来れば、絶対的な善を

得ることが出来ると博士は考えた訳です。

実験は進み研究の結果、博士は薬品によって絶対的な悪を引き出すことに成功します。

自らを実験台にして・・・。



そしてジキル博士はその薬により、悪の塊である”ハイド”という別の人格になり、

悪行を繰り返します。

そしてその薬は、プラシーボ効果(※1)を応用し更に増幅させることで、肉体をも変化させる

ことが出来るものでした。

つまり、肉体も人格も変化させることで全くの別の人間になるというわけです。



ジキル博士は、絶対的な悪を引き出したことで、絶対的な善をも引き出せることが出来る!

と自分の研究に成功を光を見出してました。

しかしそれは、「抑圧されていた欲望を解放した結果」に過ぎなかったのです。

世間の常識や法や、人間の仮面の下に隠れた心の何かに、もがき悩み、悪を払拭しようとした

博士は、自ら命を絶った。


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※1
『プラシーボ効果とは』

例えば風邪を引いた患者に対し風邪薬だと小麦粉を渡したところ、翌日には風邪が治って
しまう。

いわば催眠術のようなもので「病は気から」とは、まさに的を得てる訳です。

つまり肉体は精神に影響すると考えられます。


更にはこんな実験結果もあるそうです。

真っ赤に熱した鉄の棒を用意し、目隠しをした被験者に対してこれを手に当てると告げます。

そして実際には、熱していない普通の鉄の棒を当てると、なんとそこに火傷の症状が現れた

ということです。

つまり強力なプラシーボ効果は肉体に強力な変化を現します。


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私はこの物語をとても興味深く読ませてもらいました[本]

昔に比べて現代人の心は、より複雑になっているのは誰しも感じていると思います。

仮にもし、絶対的に善の心だけを手に入れる薬があるとしたら・・・。

そう考えると、むしろ今より恐ろしい結果になってしまいそうな気がしますよね。

感情が無くなり、喜びも感じなくなってしまい、完全に「無」の状態になるか、精神崩壊でも

してしまうんではないか・・・!? 

そんなことを考えました。


テーマが容易でないため、締めるのが難しくなってしまいました[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]

もう遅いのでそろそろ寝ます[眠い(睡眠)] Good Night[ぴかぴか(新しい)]

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kokoa

沢山本を読まれていますね
見習わなければ・・・
ジキルとハイドは松たか子さんが演じているのを知っていた位です。
両方の心があってこそ悩み、バランスが取れている
ということなのでしょうか?
by kokoa (2010-03-28 00:13) 

けんじ

kokoaさんこんばんわ☆

私が思うに、世の中プラスの事しかなかったとしたら
むしろ苦痛でしかないような気がします。
悲しみとか辛さとかマイナスの要素があるからこそ、プラスの
要素がプラスとして感じられるのでは。。。
苦味の食べ物があるからこそ、甘みを感じるように。
ちなみに本は読んでますが、大したもの読んでませんよ(笑)

by けんじ (2010-03-28 18:49) 

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